山形の「最終兵器」の復帰が近い。グロインペイン症候群で約4カ月の別調整を余儀なくされていたFWエルサムニー・オサマ(22)が27日、全体練習に部分合流した。持ち味であるキレのある動きには遠いが「10月中旬か下旬までには出られるようにしたい」と徐々に仕上げる予定だ。

 この日は練習生として、東京ヴェルディユース時代の1年後輩にあたるDF吉田啓祐(明大4年)が参加。オサマも昨季は練習生からトップ契約を勝ち取った。「気持ちはわかりますよ。『伸び伸びやれ』って伝えました」と励ました。

 今季はけがに苦しみ、公式戦出場は0。常に笑顔を欠かさない好青年だが「7点以上取ることが目標だったし、こんなはずじゃなかった。外から見てるだけなのは最高に悔しい。時間はそんなにないし間に合わせたい」と静かに本音を明かした。オサマとはアラビア語でライオンの意味。眠れる獅子が目を覚ますか。【湯浅知彦】