<ナビスコ杯:G大阪3-1磐田>◇準々決勝◇5日◇万博

 連覇を狙った昨年覇者の磐田がリーグ戦首位のG大阪に逆転負けを喫し、4強入りを逃した。前半7分、MFロドリゴ・ソウトの代役でボランチに入ったMF那須大亮(29)がヘディングで先制。だが、同43分に失点すると、後半22分に追加点を献上。同31分にはオウンゴールで3失点目を喫し、力尽きた。04年以来、勝利がない敵地でまたしても勝てなかった。

 闘将の1発もむなしく、完敗した。前半7分、左CKからショートコーナーでMF小林がクロス。中央に走り込んだ那須がヘディングで合わせた。右ポストに直撃し、そのままゴール。3日の練習中に右ふくらはぎを負傷したロドリゴ・ソウトの代役で、約2カ月ぶりに本職のボランチに入った主将が、勝利を呼び寄せるゴールを奪ったかのように見えた。

 那須は「一発勝負なので、チームで結束してやりたい。どんな展開になってもやりきりたい」。この日は、日本代表合宿に参加しているDF駒野は不在。チームの中心的存在を欠く中、辛抱強く相手の攻撃をはね返していたが、一瞬の隙を突かれた。同43分、右サイドから中央に展開されると、G大阪MF佐々木にミドルを決められて同点。ロスタイムにも同サイドを崩されてピンチを迎えるなど、形勢は逆転し、後半に突入した。

 後半も悪い流れは断ち切れなかった。ハーフタイムに柳下正明監督(51)は「相手のボランチへのプレスをしっかり」と指示。後半14分にはMF西に代え、FW金園を投入し、攻撃的な布陣に切り替えたが、同22分、中央を完全に崩され痛恨の失点を許した。

 さらに、31分にはCKからオウンゴールで3失点目を許し、万事休す。最後までゴールを目指したが、堅守の相手を崩せなかった。同大会では過去6度対戦し、5勝1敗と相性はよかった。だが、リーグ戦で首位を走る相手の底力に屈し、連覇の夢は途絶えた。【神谷亮磨】