サムライストライカーの魂が黄金ルーキーに継承される。清水は17日、全選手の背番号を発表し、複数のクラブによる争奪戦の末に入団したFW白崎凌兵(18=山梨学院大付)は、日本代表FW岡崎慎司(25=ドイツ1部・シュツットガルト)が背負った「23」に決まった。この日、今季リーグ戦の第2節までの対戦カードが発表され、清水は3月10日の開幕でアウェー名古屋、同17日にホーム広島となった。

 白崎は受け継ぐ背番号の重みをしっかりと受け止めていた。この日、全選手の背番号が発表された。J7クラブの争奪戦の末に入団した期待の新人、そして未来のエース候補には一昨年まで岡崎が背負った「23番」が与えられた。白崎は「エスパルスの23番は意味が違う。期待されていることを感じながらやっていきたい」と、しっかりとした口調で意気込みを語った。

 原強化部長(43)は「9などFWの番号も検討したが、岡崎が付けていた番号という意味も込めて、まずは大事に育てていきたい」。入団当初から23番を付けた岡崎は4年目で一気に頭角を現し、リーグ戦27試合で10得点を記録。そのまま日本代表のエースへと成長を遂げ、ドイツへと羽ばたいた。白崎と違い、兵庫・滝川二時代は無名だったが、スカウトがその素材にほれ込んで獲得。生え抜きたたき上げで育てたストライカーは、清水育成陣の誇りでもある。

 注目される中で入団した白崎だが、思い描く未来は同じだ。「岡崎さんは入団した時はあまり期待されていなかったとスカウトの人に聞いた。でも日々の練習であそこまでいける。自分もそこを目指している。良い意味で意識し努力していきたい」。何よりのエールを背に躍動する。【前田和哉】