J2山形が「カメレオン戦法」で18日、宮崎・エントランスプラザでC大阪と対戦した。中盤がダイヤモンドの「4-4-2」を基本としながら、臨機応変に布陣を変化。攻守に積極的なサッカーを展開した。結果は0-2で敗れたが、奥野僚右監督(43)は「出ている人によって形を柔軟に変えていかないといけない」と手応えをつかんでいた。

 ボランチに新人MF宮阪政樹(22)を、トップ下にFW山崎雅人(30)を据えるダイヤモンドの中盤。さらに2トップFW中島、FW万代の一方がサイドに流れれば山崎が飛び出し、ボールを失えば、左サイドハーフのMF船山が本職のボランチに戻る。奥野監督は「ダイヤモンドにこだわる必要はない」と、攻守で相手に合わせながら試合を進めた。

 2失点に加え、パスミスもあったが、積極的なサッカーを披露した。中島は最前線で厳しくプレスをかけ、何度もボールを奪った。FW北村もキープからDF小林のオーバーラップを助け、好機をつくった。新加入選手もフィットし、新たな攻撃スタイルが確立されつつある。

 千葉との開幕戦(3月4日=フクアリ)をにらみ、交代枠もしっかり3つを守った。奥野監督は「『いけるところまでやってくれ』と注文をつけた」と説明。残り2週間で、生まれ変わった山形をキッチリと仕上げる。【湯浅知彦】