初のACL出場を目指す神戸は7日、アウェーG大阪との開幕戦(10日)に向け実戦形式の練習を行った。神戸は今オフ、日本代表経験者5人を含む大量8人の補強に成功。G大阪から移籍したMF橋本英郎(32)は、古巣相手に本来のポジションとは違う左サイドで先発することが濃厚だ。

 G大阪時代は長く、ボランチとして支えた橋本だが「今はチームから求められることをやるだけ。ポジションにこだわらず、周りに合わせていきたい」とチームプレーに徹する覚悟だ。

 和田昌裕監督(47)も「ガンバの、質の高い中でやってきたプレーが随所に出るからね。パスの質が違う。ボランチより1つ前の方が彼の能力が生かせると思うし決定力があるのが大きい」と説明。全幅の信頼を寄せている。

 6日のACL浦項(韓国)戦では0-3と完敗した新生G大阪。橋本も戦況は気になったようで「前半は子どもをお風呂に入れないといけなかったんで、あんまり見られなかったんですけど後半は全部見ましたよ」とニンマリ。「ただ悪い所が出過ぎたゲームだから参考にならない。ボクらとやる時は修正してくるんちゃう?」と気を引き締める。

 開幕カードが決まった当初から常々「古巣としっかり決別できる試合にしたい」と宣言してきた。G大阪一筋14年の男がしっかり開幕戦で結果を出し、真の意味で“神戸・橋本”に生まれ変わる。【土谷美樹】