<J1:鳥栖1-0横浜>◇第3節◇24日◇ベアスタ

 今季横浜から期限付き移籍の鳥栖MF水沼宏太(22)が古巣相手に決勝ゴールを挙げ、J1初勝利に貢献した。後半32分だった。CKからFWトジンがヘディングシュートも横浜GK飯倉がはじく。水沼はそのこぼれ球をいったん空振りしたが、混戦の中で今度は左膝、そして足に当てる泥臭い「2段モーションシュート」で蹴り込んだ。ゴールの瞬間、ベンチに猛ダッシュ。仲間に抱きつかれもみくちゃにされた。「初勝利できて良かった。やっと鳥栖の一員になれたと思う」と声を弾ませた。

 期すものがあった。古巣相手だったからだけではない。横浜ジュニアユースの後輩で五輪代表の横浜FW斎藤の存在も発奮材料だった。また、元日本代表の父貴史さんからも入団に際して激励されており、結果で応えるしかなかった。水沼は「(横浜に)成長した姿を見せて恩返ししたかった」。さらなる活躍が期待される。