“二百戦錬磨”のキャプテンが初勝利を呼び寄せる。札幌は28日、札幌・宮の沢で紅白戦を行った。MF河合竜二(33)は31日の次節清水戦(アウトソーシングスタジアム日本平)で、Jリーグ通算200試合、J1通算150試合の節目を迎える。過去J1通算100試合で決勝ゴールを決めるなど、節目の試合は6戦無敗。主将の節目不敗神話で勝ち点3を奪取する。

 河合アニキが初勝利へとけん引する。紅白戦では主力組ボランチに入り、激しいマークでボールを奪取。攻守の軸としてフル回転した。「今は内容より結果がほしい。ここまで一方的にやられている試合はない。何とか勝って勢いをつけたい」。練習後はMF高木純、山本、岡本、DF岩沼を呼び寄せ、青空ミーティングも実施した。問題点は、すぐに話して解決する。チーム一丸となって、勝利へ突き進む態勢を整えた。

 ダブルメモリアルを飾る。24日の前節浦和戦までに積み上げた試合数はJ1通算149、J通算199試合。清水戦で同時に2つの節目を達成する。「目指していた数字。気持ちよく節目を飾りたい」。過去、50戦、100戦、150戦の節目で勝ち点を逃したことは1度もない。J1通算100戦目の07年11月24日新潟戦では、後半37分に右足で決勝弾も決めた。節目男の不敗神話を継続させる。

 プロ16年目の33歳。敵だけでなく、ケガとも戦っている。20日のナビスコ杯新潟戦は右太ももを痛め欠場した。24日の浦和戦はフル出場したものの、オフ明け初日となった前日27日の午前練習は大事を取り、ランニングのみで終了した。それでも「問題ないっす」と軽症をアピール。痛みは気持ちで封じ込める。

 200試合で歩みを止める気はない。「次はJ1で200試合を目指せるようにしたい」。紅白戦後はクラブハウスでマッサージなど2時間半、みっちり時間をかけて体のメンテナンスを施した。ほかの選手全員が帰った後、真っ暗になった宮の沢から帰宅した。ピッチに立ち続けるため、勝つための努力は惜しまない。得点すれば、J1通算10点目。徹底した“カワイズム”で節目弾&勝利につなげる。【永野高輔】

 ◆河合の節目の試合

 J通算50試合目の05年10月18日千葉戦は1△1、同100試合目の07年8月11日横浜FC戦は8○1、同150試合目の10年9月11日川崎F戦は3○1と2勝1分け。J1では50試合目の06年5月16日千葉戦が1△1、同100試合目の07年11月24日新潟戦は自らの決勝弾で1○0。J2通算50試合目だった昨年12月3日の最終東京戦は2-1で勝ちJ1昇格を決めた。節目の試合は4勝2分け。