右足首痛で離脱していた札幌の新人MF前貴之(18)が1日、11日ぶりにチームメニューに復帰した。前日3月31日の清水戦で、ボランチ山本真希(24)が右太ももを痛めて途中交代。長期離脱の可能性もあるだけに、石崎信弘監督(54)は代役候補として期待した。

 さあ、再アピールだ。同20日のナビスコ杯新潟戦はボランチでフル出場。安定感のあるプレーで指揮官の評価を得ると同時に、右足首を痛めてしまった。4日には同杯横浜戦が控えるだけに「そこを目指して調整してきた。チャンスがあれば、チームの底上げにつながるよう積極的にプレーしたい」と雪辱を誓った。

 山本は今日2日に精密検査を受ける。最悪の場合、4月中の公式戦を欠場する可能性があり、代役探しが急務となった。石崎監督は「岩沼、宮沢、前あたりか」とピックアップ。前にとっては榊、荒野、小山内の同期3人がU-19代表UAE遠征に選出されたことも発奮材料だ。「僕はまずチームで活躍しないと。逆に今はチャンス」と主力入りへの好機ととらえている。

 燃える材料はまだある。4日ナビスコ杯で対戦する横浜には、プレースキックの手本としてきた元日本代表MF中村がいる。「もし出られたら(中村)俊輔さんの前でFKを蹴ってみたい」。夢の直接対決を制し、指揮官の信頼を勝ち取る心づもりだ。【永野高輔】