清水FW高原直泰(32)は、明日22日のG大阪戦に出場すれば通算200試合。チームプレーに徹するベテランが、ゴールへの欲ものぞかせた。

 高原が、区切りの通算200試合出場を勝利で飾る。昨季までに積み上げたJ1出場は196試合。ここまで3試合に途中出場し、明日22日のアウェーG大阪戦でピッチに立てばマイルストーンを築く。

 「300試合を目指します」。20日の練習後、クラブハウスを引き揚げる際に高原がいたずらっぽい笑顔で言った。区切りの試合出場にリーチをかけているが、数字は目安に過ぎない。「出場数は気にしていない。ゴールもそうだけど、チーム全体で勝つことを意識している」と口にした時は、ベテランらしく落ち着いた口調だった。

 磐田でプロデビューを果たした後、アルゼンチン、ドイツ、韓国を渡り歩いた。海外生活はトータルで7年半に及ぶ。その上での200試合。Jリーグが年間34試合であることを考えれば、それだけ第一線で活躍していることの証しだ。

 先発へのこだわりはあるがチームプレーに徹している。「ここ最近は途中からでも流れに乗れている」と、自身もチームもともに好調だ。アフシン・ゴトビ監督(48)も「先発でないことに満足していないかもしれないが、チームプレーをしてくれる」と感謝を惜しまない。

 今季、ゴールはまだないが、14日の静岡ダービーではFW大前のゴールを導くなど貴重な働きを見せている。この日の練習後には入念な治療を受け、練習場を後にしたのは3時間後だった。「コンディションはいい。ゴールを取れるようにするだけ」。昨年8月20日のC大阪戦以来のJ1通算77ゴール目で、高原が勝利を決めるシーンを期待していい。【加納慎也】