打ち合い上等だ!

 仙台が今日12日のアウェーG大阪戦(万博)で超攻撃的な姿勢を貫く。手倉森誠監督(44)は中盤で数的優位の状況をつくって猛攻を仕掛けるべく、MF梁勇基(30)と松下年宏(28)を投入して3ボランチにシステム変更する可能性を示唆。連敗阻止、そして首位キープへ“やられたらやり返す布陣”で勝ち点3を奪いにいく。

 手倉森監督は相手のお株を奪うつもりなのか。攻撃は最大の防御-。昨季までこれを最も体現していたG大阪に、挑戦状をたたきつけた。「無得点だった清水戦の反省を考えれば、攻撃的にやりたい。(失点)ゼロにこだわりつつ、柏戦のような打ち合いも覚悟している」。目下リーグトップ(20)の得点力を誇る仙台として、相手の土俵で戦うことも辞さない。「翻弄(ほんろう)したいんですよ。攻撃的な精神、攻撃的なプレーをもっともっと向上させていかなければ」。言葉は熱を帯びた。

 「やられたらやり返す準備」と話した構成のポイントは、3ボランチだ。ベースとなる「4-4-2」スタートから、左足内転筋に疲労が蓄積しているDF鎌田を早めに代えるケースを想定。ボランチのDF角田を右のセンターバックに下げ、MF富田と投入した梁、松下の3人を並べる。手倉森監督は「相手はサイドバックが早く出てくる。残ったダブルボランチに対して、3人で数的優位をつくりたい」と説明。松下も「枚数を増やすことで、前で捕まえやすくなる」と、高い位置でボールを奪って攻撃につなげるイメージを共有する。

 FWに上がるMF太田と関口の両サイドについて指揮官は「サイドハーフとしての動きもできるから、つかみどころのないプレーができる」と期待した。前節、清水相手に今季リーグ初黒星。今年こそ連敗はしない。強いメッセージを込めた攻撃的タクトで、清水戦の分までネットを揺らしまくる。【亀山泰宏】