<J2:福岡1-1山形>◇第14節◇13日◇レベスタ

 山形は“因縁”の福岡と1-1で引き分けた。2位湘南も大分とドローに終わり、首位はキープ。奥野僚右監督(43)は「勝ち点1以上のものを得た」と、直近9試合に負けていないことを評価した。

 前半18分、1・5列目で出場したMF秋葉がMF船山のパスに反応し、縦に抜け出す。相手DF3人の間に割り込み、飛び出してきたGK神山の頭を越えるシュート。直後に交錯して倒れたが、ボールはネットに吸い込まれた。「レベスタでは去年も決めてるんで」と、相性のいい会場で今季5点目。08年のシーズン自己ベストに早くも並んだ。

 ただ、追加点が取れなかった。後半8分には同点とされ、勝ち越せずに迎えたロスタイム。中盤でFW山崎がボールを奪い、敵陣へ進撃。相手守備陣はGKを含めて2人だけ。一方の山形はMF太田、MF広瀬、秋葉がフリー。“確実に1点が取れる状況”を作った。だが太田のシュートは好セーブにあい、こぼれ球を拾った広瀬のパスに秋葉は足を出し切れなかった。スコアボードは1-1のまま。絶好機を逸した。

 福岡には勝ちたかった。昨年11月19日、NDスタで0-5と惨敗。屈辱の結果にサポーターは激怒し、500人が選手用バスを囲む事態に発展した。DF西河は「人生で経験したことがなかった。悔しかったし今回は勝ちたい」と雪辱を期していた。当時を知る選手は同じ思いだった。リベンジの機会は7月15日。因縁のホームで迎え撃つ。【湯浅知彦】