14位に低迷する鹿島が、「幸せの黄色いハット」で巻き返しを図る。スポンサーのイエローハット社(本社・中央区日本橋、堀江康生社長)が、ホーム札幌戦(19日)からハットトリックを達成した選手に、賞金100万円と黄色いハットを贈呈する「イエローハットトリック賞」を新設することになった。シーズン途中に、ホームゲーム限定とはいえMVP以外の個人賞を設けることは異例。苦戦するチームが“ハッ”と驚くバックアップを受けることになった。

 不振の状況に、ユニホームの背中を飾るスポンサーも黙っていられなかった。開幕5戦未勝利と調子の上がらないチームを見て、同社関係者は「なんとか頑張って欲しくて、低迷脱却の意味を込めた。連続でハットトリックが出てくれれば勝ちにつながる」と、動いた。今季開幕前の予算とは別に、特別予算から資金を捻出。同関係者は「何試合でも達成して、いつものように上にいって欲しい」と、大量出費も惜しまず支える覚悟だ。

 チームは11試合が終わって3勝2分け6敗。無得点試合が7試合もあり、ゴールはわずか11得点と極度の得点力不足に陥っている。それだけに、100万円のにんじん作戦は大きなモチベーションへとつながるはず。クラブ関係者も「これを機にゴールをたくさん決めてくれれば」と、効果を期待していた。