<J1:横浜0-0G大阪>◇第12節◇19日◇日産ス

 横浜MF中村俊輔(33)が、シュートミスでチーム連勝を4で止めた。後半17分にMF斎藤が得たPKを、短い助走から左足で蹴ったが、バーをたたいた。頭を抱え、天を仰いだが、時間は戻せない。結局調子の上がらないG大阪に勝てず、引き分けた。

 試合後は「自分のせいで勝てなかった。自分がPKを外したから勝ち点1にとどまった。勝ち点2を落としたわけだから、近いうちに自分の力で取り戻したい」と、自分に言い聞かせるように話した。

 今季の公式球にまだ慣れず、PKの場面も左やや下を狙っていたが、上に浮いてしまった。「最近FKもそうだけれど、ニアに引っかかる(左に曲がる)感じがある。キックが自分の思うようにいかなくなったら、オレの場合、引退でしょう。危機感を持って、練習している」と、選手生命をかけて改善に努めている。

 PKを外した後は、残り約30分でミスを取り戻すため、運動量を増やし、攻守にわたり奮闘した。終了直前には正確なパスを前線へ送り、決定機を演出したが、結局得点には結びつかなかった。「僕が外した後、みんな集中してくれて1点を取りにいく姿勢をみせてくれたことに感謝したい。僕が必死に走っていたことを、味方が感じてくれた。間違いなくチームはいい方向に向かっている」。

 仲間からの信頼を、さらに大きな力に変えるため、中村はいまだ難攻不落の公式球との真っ向勝負に挑む。【盧載鎭】