“鬼の副将”が精神的もろさをたたき直す。札幌は19日、札幌・宮の沢で札幌U-18と練習試合(30分3本)を行い、1-1で引き分けた。6月末に右膝半月板損傷で手術を受けた副主将のMF高木純平(29)が、2カ月ぶりに実戦復帰した。30分限定出場ながら25日の次節G大阪戦(万博)出場にも意欲的。前日18日の神戸戦は終盤の粘り不足で敗れたが、結果にこだわる純平イズムを注入し、勝利を呼び込む。

 この日は右MFとして先発出場。まだ控えめではあったが、積極的な飛びだし、ドリブル突破、そしてときには大声で鼓舞しチームをもり立てた。「今日は試しながら。次の試合は、90分は無理かもしれないが、行けと言われれば行く準備はできている」と6月16日仙台戦以来、9戦ぶりの公式戦出場を見据えた。

 前日18日の神戸戦は0-2から追いつくも、終盤に2失点。押せ押せムードを勝ちにつなげられない気持ちの弱さを露呈した。「オレは口でどうこう言うより結果を出して引っ張りたい。前で出るなら得点することにこだわる。誰もが勝つという気持ちを持ってやっていかないと勝てない」。停滞ムードを打破するため、時にはゲキ、時には背中で引っ張っていく。

 手術した右膝は「少し痛みは残るが、やらなきゃいけない痛み」と言う。5月に軟骨、6月に半月板と2カ月で2度の手術を経験した。やるべきことはやった。休んだ分は、倍にして取り返す。【永野高輔】