昇格にはやはり闘将の力が必要だ。J2山形FW山崎雅人(30)が2日、天童市内で行った仙台大との練習試合(40分×2本)で2ゴール。恥骨部のけがの影響で8月22日の甲府戦から6試合欠場。完治はしていないが9月30日の前節東京V戦で途中出場し、得点にも絡んだ。この日は前半40分だけのプレーにとどめたが「体はまだ重いけど状態はいいし、今やれる100%でやったつもり」と復調を口にした。見守った奥野監督も「どんなコンディションでも、そういうところ(いいプレー)を表現してくれる。周りに与える影響も大きい」と絶大な信頼を寄せる。

 ハートの強さもみせた。執拗(しつよう)にタックルしてくる相手に対し、激しくぶつかる場面も。「あれは自分が悪い」と反省したが、奥野監督は「ラフプレーもしてたけど、気持ちの表れ」と前向きにとらえる。荒々しいプレースタイルは、前半戦でみせた戦う姿勢が戻ってきた証拠だ。

 残り6試合への出場にも意欲的だった。前日1日に自動昇格圏の2位湘南が敗れ、勝ち点差は6。「痛みも一番悪いころよりはよくなっている。出ろといわれればやるだけ」。男は黙って仕事をこなす。【湯浅知彦】