<J1:仙台2-1G大阪>◇第28節◇6日◇ユアスタ

 逆転優勝へ、大きな勝ち点3だ。仙台がホームでG大阪に勝利した。後半31分にMF梁勇基(30)が先制ゴール。37分には途中出場のFW中原貴之(27)が華麗なダイビングヘッドを突き刺した。J1残留へ必死に食い下がるG大阪を退け、首位広島との勝ち点差は3に縮まった。次節20日、ホームに3位浦和を迎えて連勝を狙う。

 後半31分、ゴール裏を埋め尽くした仙台サポーター待望の瞬間が訪れた。ゴール前で相手GKと競り合ってボールを奪った赤嶺が走り込んだ梁へパス。無人となったゴールへ右足で丁寧に流し込んだ。いったん火が付いたら止まらない。37分にはDF朴のクロスに中原がダイビングヘッド。出番に飢えてきた背番号9が6月16日の札幌戦以来の得点でリードを広げた。

 ホームで負けられない一戦へ、手倉森監督の勝利への執念がベンチ入りメンバーから表れていた。この日の控えメンバーにDF登録の選手はゼロ。9月15日の広島戦で右足首を捻挫して今週から全体メニューに復帰していたMF関口を入れるなど、終盤で投入する攻撃的カードをいつもより増やして臨んだ。

 そんなメッセージを受けて入った前半、途中から一気に攻勢に出る。24分には赤嶺が右足でシュート、27分には梁の左CKに角田が頭で完璧に合わせるもG大阪GK藤ケ谷に阻まれた。後半27分にはウイルソンに代えて中原を投入。早めのツインタワー形成が、その後の2得点につながった。

 中原

 久しぶりにチュソン(朴)からいいボールが来たので、決められて良かった。久しぶりで興奮して、サポーターの声援もよく分からないくらいだったけど、うれしかった。とにかく全勝する気持ちで1試合1試合戦っていく。

 デーゲームで横浜と引き分けていた広島との差を縮め、札幌に敗れた3位浦和を突き放すことに成功。前節清水に敗れたショックを振り払い、首位奪還へ道筋をつけた。