J1残留へ絶体絶命の危機に立たされたG大阪の松波正信監督(38)が、節目の日に誓いを立てた。本拠地最終戦となる24日東京戦に向け調整した21日は、38歳の誕生日。次戦は引き分け以下なら、残留を争う他会場の結果次第で降格が決まる可能性があり「誕生日だということを忘れてしまうくらい、いろいろ考えてしまう日ですね」とぼそり。複雑な表情を浮かべた。

 それでも道は1つ!

 勝つしかない-。残り2戦で、J1残留圏の15位神戸と勝ち点2差の16位。あくまで残留は他力だが、指揮官は「残留はプレゼントされるものではなく、あくまでも自分たちで勝ち取るもの。勝って相手にプレッシャーをかけたい」ときっぱり。勝利なら、試合開始が午後5時30分と3時間遅い14位大宮、15位神戸に逆に重圧をかけることができる。それが狙いだ。

 やれることは、全てやる!

 報道陣からは残り2戦で着用する「赤」と「ガンバブルー」の2着の勝負パンツをもらい、選手からはウオーターシャワーで祝福された。同監督は「祝ってもらうのは、うれしいですけれどね…。明日が息子の誕生日なので、家ではあんまりボクは祝ってもらえないので…」と、またぼそり。残り2戦はDF岩下が出場停止のため、左腓骨(ひこつ)骨折で長期離脱していたDF中沢が先発復帰する。中沢は「プロとして責任を背負ってやる」と闘志満々。38歳の誕生日に、心から喜ぶことはできなかったが、最後の最後…。残留を決めた時、心から笑う。【益子浩一】