仙台FW赤嶺真吾(28)が、明日24日の新潟戦へ視界良好だ。前節鹿島戦で右足甲を痛めた影響から別メニューが続いていたが、全体練習に合流。紅白戦でもレギュラー組に入ってプレーし、先発へ強い意欲をのぞかせた。ここ5試合で4発、チームトップタイ13得点のエースが、ホーム最終戦を自らのゴールで締めくくりにかかる。

 逆転優勝へ役者がそろった。前日21日まで別メニューだった赤嶺が復帰。紅白戦1本目でもレギュラー組でウイルソンと2トップを組み、軽快な動きを見せた。セットプレーから自慢のヘディングでゴールを狙ったかと思えば、痛めていた右足でのキックも難なくこなした。練習後、24日は先発で出るつもりかと問われ「そうですね。大丈夫です」と即答。手倉森監督も「今日は(紅白戦は1本だけで)大事を取ったが、普通にやれていた。行けるところまでという覚悟でやってもらいたい」と背中を押すつもりだ。

 前節鹿島戦では、いずれも頭で決めて2ゴール。今季ヘディングでリーグトップの9発と量産できている要因を聞かれると「いや、ボールが頭に来るんで…」ととぼけた後で「いいパスをくれる選手がたくさんいる。相手(DF)との駆け引きにさえ勝てれば、ゴールできるのかなという実感はある」と周囲への感謝と確かな自信を口にした。残留争いへ負けられない17位新潟の徹底マークも予想されるが「1つのチャンスを(確実に)ものにできれば」と、昨季マークした自己最多14得点到達に照準を定めている。

 勝ち点1差、首位広島とのデッドヒート。追う立場として、負けられないプレッシャーについては「ないです」と言ってのけた。冷静沈着、ずぶとさも備えた絶対エースからは、ゴールの予感が漂う。まずはホームサポーターに歓喜をもたらし、最終節に望みをつなぐ。【亀山泰宏】