J2山形の来季ヘッドコーチに、川崎F前監督の相馬直樹氏(41)の就任が決定的となったことが14日、分かった。相馬氏は10年に当時JFLの町田の監督に就任。翌11年からは川崎Fで指揮を執ったが、今年4月に成績不振で解任された。今オフはJ2降格が決まった札幌の新監督候補にも挙がったが、契約には至らず。早大、鹿島でともに戦った「先輩」奥野監督の下での再出発を決断したとみられる。

 今季の山形は、ワースト6位タイの49失点で10位に終わった。クラブ幹部は「守備の立て直しが最優先。(コーチ人事は)奥野監督の意向もふまえて考える」と話しており、守備の再建が急務だった。そこで白羽の矢が立ったのが相馬氏だ。鹿島時代、左サイドバックとしてセンターバックの奥野監督と鉄壁のDFラインを形成し、2度の年間優勝、97年のナビスコ杯と天皇杯制覇に貢献した。鹿島に黄金時代を築いた奥野-相馬の強力タッグが、舞台を山形に替えて、再結成されることになった。

 ◆相馬直樹(そうま・なおき)1971年(昭46)7月19日、静岡市生まれ。清水東-早大-鹿島-東京V-鹿島-川崎F。98年W杯フランス大会出場。05年に引退し、10年はJFL町田、11年から今年4月までJ1川崎Fで監督。175センチ、72キロ。血液型AB。