夢は必ずかなう-。来季のG大阪監督就任が事実上、決まっている長谷川健太氏(47)が“所信表明”した。18日、日本代表MF長谷部主将の母校でもある、静岡県藤枝市の青島東小を訪問し特別授業を開いた。自ら教壇に立つと「ずっと願い続ければ夢はかなうもの」と力説。J2から常勝クラブ復活への難しい仕事に挑む自らに言い聞かせるように、熱弁を振るった。

 現場への熱い思いが、徐々に湧いてきたのだろう。正式発表は今日19日以降になる見通しで、授業後の取材には「まだ正式に決まったことではないので、僕の口からは何も言えない」と具体的な再建策を明かすことはしなかった。それでも、言葉を続けた。

 「ただ、今日はこうして夢を持つことの大事さを語った以上、これからも伝えていかなければいけない。僕にも夢が、まだある」

 長谷川氏の「夢」とは、どん底にまで落ちたクラブを再び強豪へと育てること。G大阪は05年にリーグ制覇、08年にはアジアの頂点に立ち、クラブW杯で世界3位になった。来季は間違いなくJ2最強布陣になるため、断トツ優勝は当然。再来年のJ1復帰後に向けた強化まで求められる。

 授業では、5年生の生徒から「次(の監督)はガンバですか?」と鋭い質問を受けた。すると、報道陣をチラリと見ながら「それはこの教室に新聞記者の方がいるので、その人に聞いてね」と笑顔でかわす場面もあった。J2から、再び常勝クラブへ。果てしない夢を抱き、いよいよ「健太ガンバ」が誕生する。