右太ももを負傷して離脱中の清水DFカルフィン・ヨンアピン(26)が10日、今日11日のアウェー甲府戦で戦列復帰する可能性が浮上した。この日、完全非公開で最終調整を終えたアフシン・ゴトビ監督(49)が「ここまでよく回復しているし、遠征に連れていく」と明言。さらに「練習では良いプレーができていた」と、先発起用も示唆した。

 チームは4月に入って公式戦6戦無敗(4勝2分け)と快進撃を演じた。しかし、同月最終戦の浦和戦でヨンアピンが負傷。チームを支えたセンターバックの一角を失うと、ゴールデンウイークのホーム2連戦では、まさかの今季初となる連敗を喫した。ヨンアピンは「自分がいないことで負けたことは誇れることじゃない。ただ(完封勝利した)鳥栖や磐田戦とは違うチームを見せてしまった」と印象を語り、「痛みも大丈夫だし、行けと言われれば出場する。自分が出場することで連敗を止められればと思う」と誓った。

 対する甲府は、現在リーグ7戦負けなしと好調を維持。ゴトビ監督も「全員が球際で戦い、ハードワークしてくる」と警戒するが、清水にとってはアウェー通算150勝。そして、3連敗阻止を懸けた負けられない1戦だ。この日、負傷後初めてフルメニューをこなすなど、最善の準備を整えたヨンアピンは「そんなに過大評価する必要はない」ときっぱり。勝ち点3だけを見据えて、強気な言葉を並べた。【前田和哉】