磐田は21日、今日22日にホームで行われるナビスコ杯甲府戦に向け調整を行った。勝てば、横浜と川崎Fの結果次第では予選リーグ突破が決まる大事な一戦だ。15日の横浜戦で右肩を亜脱臼した日本代表DF伊野波雅彦(27)は先発復帰が濃厚で「(亜脱臼は)初めてではないし大丈夫。違和感ないし、もう、キッチリ動かせますよ」と右肩を回してみせた。

 18日のリーグ川崎F戦はベンチ外で、スタジアム上段で観戦した。俯瞰(ふかん)して見ることで、長所や弱点がはっきり見えたという。「守備は球際が甘いし、取られた瞬間の切り替えも遅い。攻撃はシンプルにやっている時は点は取れている」と振り返る。「ボールを持った時に、いいことをやろうとしすぎると逆に流れに乗れない。シンプルにつなぐ所はつなぐ、蹴る所は蹴ると、しっかり統一してやっていかないと」。見て感じたことはチームにもしっかり伝えた。

 リーグ甲府戦に敗れた翌日に、森下仁志前監督が解任された。因縁の相手との再戦に、山田大記(24)は「悔しい思いをした相手なので、ホームで2度同じ気持ちを味わわないようにしたい」と話す。この日の練習は、25日の大分戦後から指揮を執る関塚隆新監督(52)も見守った。伊野波は「中断期間までに残り2試合はなんとしても取りたい。監督も新しくなって流れも変わるし、自分たちも乗っていかなければ」と巻き返しを誓った。【岩田千代巳】