<ナビスコ杯:横浜3-1鹿島>◇準々決勝◇30日◇日産ス

 横浜FW斎藤学(23)が、4年ぶりの4強入りを決めるスーパーゴールを挙げた。前半39分、MF兵藤からパスを受けると、ペナルティーエリア手前左から右足を振り抜く。相手選手2人の間を擦り抜けた弾丸ボールは、ほとんど軌道を変えずにゴール右へ。3月のリーグ開幕戦以来となる久々のゴールを「点はうれしいけど、ミスも多かったんで」と謙虚に振り返った。

 この芸術的な先制弾を、司令塔のMF中村は「あれは代表クラスでしょう」と絶賛した。斎藤は昨夏ロンドン五輪に出場。天性のドリブルを武器にA代表入りも期待されたが、今季はケガもあり満足な日々を送れていなかった。それでもリーグ中断の6月は韓国遠征や新潟合宿で奮起。J2松本との練習試合で3得点するなど、猛アピールした。

 中村の言葉を伝えられても、斎藤は「あれを続けたら、ですよね。あと個人的なミスをなくせば…。アシストとかで点にどんどん絡んでいかないと」と表情を変えなかった。6日からはチームが3位と好位置に付けるリーグ戦が再開し、下旬には国内組中心となる東アジア杯が控える。一気にブレークするチャンスだ。【由本裕貴】