<J2:東京V2-1群馬>◇第35節◇29日◇国立

 東京Vが群馬を下し、連勝を飾った。元日本代表FW巻誠一郎(33)が、最近の公式戦5試合で4点目となる先制ゴール。チームは勝ち点を51に伸ばし、10位に浮上した。昇格プレーオフ圏内(3~6位)入りへ向け、6位千葉と勝ち点4差に迫った。

 巻が健在ぶりをみせつけた。前半19分。飯尾の左クロスに、2トップの相棒、FW高原がファーへ流れる。巻はニアに走り込んでヘディングシュートを決めた。「タカさんがうまく動いてくれて、前の数人で連動して取れたゴール」と感謝も忘れなかった。

 33歳になっても90分間、前戦からプレスをかけ続ける。終盤にはDFラインに入ってシュートをはじき返した。2点目のゴールを奪った19歳のFW中島も「本当はやりたくない(笑い)」という守備に奔走。「巻さんがやってたらやらざるを得ないでしょ」と、元日本代表の影響を口にする。

 残りは7戦。プレーオフ圏最上位の3位京都から10位東京Vまで8チームが勝ち点9差の中にひしめく。巻は「いつも(体力は)ギリギリですよ。でもチームが勝つためにだれかが泥臭いことをやらなくちゃいけない。それが僕の担当」と言い切った。