磐田は11日、磐田市内で、札幌との天皇杯3回戦(13日午後1時・ヤマハ)に向け調整した。DF藤田義明(30)は、昨年7月14日のリーグ札幌戦(ホーム)に、忘れられない思い出がある。試合当日に長男が誕生し、その夜に4-1で完勝した。DFチョ・ビョングク(32)が2得点を挙げ、チームメートがゆりかごダンスで祝福してくれた。「長男ももう、1歳3カ月。元気に歩き回ってますよ」と目を細めた。

 札幌FW前田俊介(27)とMF内村圭宏(29)は、藤田が大分に在籍していた時の元同僚だ。「2人とも個の能力が高い。内村はスピードもあって得点力もある。前田はちょっと隙をみせると、とんでもないところからスーパーシュートを打ってくる」と警戒する。昨季は1勝1分けで2試合での失点は1。「手厳しくいけば嫌がるタイプなので、しっかり堅実に、粘り強く守りたい。去年はしっかり抑えられている。いいイメージはあります」。

 今回の天皇杯は選手登録期限の関係で、9月に加入したMF安田理大(25)GK竹重安希彦(26)は出場できない。チームはMF山田大記(24)らけが人が出ているが、前節の仙台戦はエリア内に複数が走り込み厚みのある攻撃を見せた。同試合で腰を打って途中交代したMF山本康裕(23)もフルメニューの練習をこなし出場に支障はないという。天皇杯初戦は大勝し、アウェーでの柏戦の勝利につなげた。藤田は「前回同様、今回もしっかり勝ってリーグのアウェーでの川崎戦につなげたい」と見据えた。【岩田千代巳】