横浜の日本代表FW斎藤学(23)が、今日10日のホーム名古屋戦(日産ス)の出場を回避する可能性が出てきた。9日は横浜市内で調整。前日8日の練習中に左足首を負傷していた斎藤はこの日も痛みが引かず、通常メニューこそこなしたが日課の居残り練習も行わずにグラウンドから引き揚げ、アイシングなどで治療に専念した。

 フォーメーション確認の練習で、ドリブルからシュートを打った斎藤は「取りあえず練習できたので良かった。大丈夫です」と明るい表情で話した。それでも、翌日に迫った名古屋戦については「明日になってみないと分からない」。樋口監督も「明日の(患部の)状態次第ですね。メンバー入りするかも含めて、プレーできる状態かを判断したい」と話した。途中出場を目指すが、ベンチ入りメンバーからも外れれば、選出されている明日11日からの日本代表欧州遠征の辞退を余儀なくされる可能性もある。

 MF中村が先週から1週間、胆のう炎で入院し、前日8日に練習を再開したばかり。今季公式戦12得点の中村に続き、同7得点の斎藤も欠場となれば、チームは攻撃の2本柱抜きで名古屋に挑むことになる。残り4試合で、2位浦和とは勝ち点2差。負ければ首位陥落の可能性がある大事な一戦。9年ぶりの優勝へ順調だったチームは、大きな試練を迎えた。

 斎藤の代役には、天皇杯でも結果を残しているルーキーMF佐藤の先発が濃厚。樋口監督は「違うカラーが出て楽しみ」と活躍を期待した。主力不在の一大事を乗り越えれば、栄冠が見えてくる。【由本裕貴】