初先発初得点でレギュラーの座を奪う-。J2札幌が14日、札幌宮の沢で紅白戦を行い、U-21日本代表MF荒野拓馬(20)が、主力右MFに入った。明日16日、敵地での湘南戦での今季初先発が濃厚。開幕2戦先発のMF菊岡拓朗(28)が体調不良で離脱し、代役として回ってきたチャンスだが、ゴールに絡むことで、財前監督にアピールする。

 開幕2戦の鬱憤(うっぷん)を晴らしにいく。「とにかくチームの勝利に貢献できるプレーを心がける。それには得点が必要。しっかりシュートを意識して点につなげたい」。ここまで磐田、山形戦と計43分出場も、得点には絡めていない。いずれも途中出場だが、機会を与えられながらチャンスを生かせないもどかしさを、1発で解消させる。

 財前監督は「前の選手として、淡泊に取られやすい。もっと粘って、いい判断につなげることも必要」と課題を指摘。高校2年の10年にJデビューし昨季、4年目でようやく初得点を挙げた。1月には世代別代表としてU-22アジア選手権に出場し、世界も感じてきたが、まだ勢いに頼る部分はある。プロ4得点はすべてホーム。今度は、押し込まれるアウェーで初得点を挙げ、進化した荒野像を示す。【永野高輔】