<ナビスコ杯:清水4-0仙台>◇1次リーグ◇19日◇アイスタ

 清水は仙台に快勝し、96年以来18年ぶりの優勝に向けて白星発進した。前半21分にFW長沢駿(25)が先制点を決めると、同32分にはFW大前元紀(24)が公式戦2試合連続得点となる直接FK弾だ。後半にはFWノバコビッチ(34)が2得点を挙げるなど、無観客試合となるリーグ浦和戦(23日、埼玉ス)に向けても弾みをつけた。

 ホームアイスタで清水イレブンが躍動した。

 まずは、前半21分。DF吉田豊(24)と今季初先発したMF高木純平(31)のコンビで右サイドを崩すと、吉田のクロスからFW長沢が中央でフリーに。豪快に頭で合わせてネットを揺らした。開幕までの練習試合で7戦5発と好調だったストライカーに待望の今季公式戦初ゴールが生まれると、清水は完全に勢いに乗った。

 前半32分にはゴール前でFKを獲得。これをエースFW大前元紀(24)が、直接たたき込み追加点。直後には全員でメーンスタンド前に笑顔で集合。2月26日に生まれたDF広井友信(29)の長男の直央くんに「ゆりかごダンス」を送った。

 さらに後半23分、29分に途中出場のFWノバコビッチが立て続けにゴールを決め、エスパルス“ショータイム”を締めくくった。

 この日は攻撃陣だけでなく、守備陣も最後まで集中を切らさずに今季公式戦初完封を飾った。試合後のヒーローインタビューで、長沢は「これに満足せずにもっともっと点を取れるように、もっともっと努力していきます」と声を弾ませた。好スタートを切っただけでなく、連敗中のリーグ戦へ自信を取り戻す1勝となった。【前田和哉】