J2札幌GK李昊乗(24)が20日、札幌宮の沢での紅白戦で主力組に入った。明日22日の北九州戦(札幌ドーム)は先発出場が濃厚。出場すれば左アキレスけんを断裂した12年5月16日のナビスコ杯大宮戦以来、1年10カ月ぶりの公式戦復帰となる。11年のJ1昇格に貢献した韓国人GKは「強い気持ちで臨む。ミスせず守備から攻撃につなげるプレーも心がけたい」と意気込んだ。

 開幕3戦は金山が出場。4戦目でのGK入れ替えに赤池GKコーチは「李はクロスボールへの判断がいい。金山も初戦は良かったが2、3戦目は不安定だった。競争意識を高める意味で代えてみた」と説明した。ここまで若いDFラインを日本語で鼓舞できるという点で金山がリードしていたが、前節湘南戦はクロスから2失点し2戦勝ち無し。負の流れを変えるキーマンとして李に期待しており財前監督も「悪くない。可能性はある」と起用を示唆した。

 現在、母ボミンさん(47)が来日して、食事など生活面のサポートをしている。当初は9日のホーム開幕戦観戦が目的も、期間を延ばしたことで復帰戦を見せることが可能となった。「支えてくれた両親やサポーターにいいプレーを見せたい」。札幌ドームでは、12年3月10日の開幕磐田戦以来2年12日ぶりの完封を目指す。【永野高輔】<李復帰への道のり>

 ◆12年5月16日

 ナビスコ杯大宮戦終了間際にキックした際、左アキレスけん断裂。全治8~10カ月と診断され、同21日に韓国に帰国。翌22日に手術し、11月までリハビリを行う。

 ◆13年2月4日

 熊本合宿に初日から参加も、全日程リハビリとなる。

 ◆同8月9日

 FWレ・コン・ビンの選手登録に伴い、外国人選手枠の関係で登録を抹消される。

 ◆同9月24日

 北翔大との練習試合で1年4カ月ぶり実戦復帰。

 ◆14年3月2日

 開幕磐田戦は控えGK。湘南戦まで3戦連続でベンチ入り。