Jリーグは29日、サポーターが試合中にバナナによる差別的な行為をした横浜に対し、制裁金500万円とけん責の処分を科すと発表した。東京・文京区のJFAハウスで村井チェアマンが会見。23日横浜-川崎F戦(ニッパ球)で起きた男性サポーターによる行為を「差別的行為」と断定し「Jリーグが主導権を取り社会に対して啓発活動をしていきたい」などと今後の対応について話した。

 チェアマンは私見として、Jリーグの枠を超え、広く人権についての啓発活動を行うプランにも触れた。横浜への制裁金500万円にリーグからの拠出金もプラスし、人権啓発活動を行う冊子を作製。各クラブの地元でのホームタウン活動で活用する案も口にした。

 横浜からは嘉悦社長が会見に出て深々と頭を下げた。すでに即日、サポーターを特定し無期限入場禁止処分としている。迅速な対応は評価されたがクラブの啓発活動が十分ではなかったと判断され処分に至った。同社長は「反省し、根絶に取り組む」と説明。早速9月1、2日にサポーターのリーダー格約100人に対し人権講習を行う。この活動はサポーター全体を対象にホームゲームで継続し、スタジアム内には標語を掲示するという。