J2C大阪の元日本代表MF山口蛍(24)とDF扇原貴宏(23)のチーム残留が19日、内定した。大阪市内で新体制発表を行い、退団したFW南野と杉本以外は、MF長谷川を含めて主力がほぼ残留する形となった。元日本代表FW玉田やMF橋本らを補強しており、1年でJ1に復帰する青写真が完成した。

 大熊清強化部長によると、山口と扇原とは「残留を前提に詳細を詰めている段階」と説明。2人は海外志向が強くオファーを待っていたが、この日までに届かなかった。扇原は神戸から正式オファーも受けていたが断った。

 大熊氏は交渉の内容を「海外に行く際の条件や、契約年数の微調整をしている」といい、2人は今夏などに途中退団の可能性はあるが、よほどのオファーが届かない限り、J2で開幕を迎える。この日の全体ミーティングに参加した扇原は「前向きに考えている」と話した。

 宮本功取締役によると、元ウルグアイ代表FWフォルランについても「現時点ではクラブとして残る前提で話している」。近日中に6月末までの契約を結び直し、2月の和歌山キャンプまでには来日する。降格決定後は、他クラブからオファーが殺到し大量流出も懸念された。宮本氏は「戦力については、少しは安心していただける。草刈り場は免れた」と安堵(あんど)の表情。戦力維持に成功し、J2で戦い抜く役者はそろった。【小杉舞】