4度目のW杯出場となる日本代表DF長友佑都(36)はクロアチアとの決勝トーナメント1回戦で先発し、後半19分までプレーした。敗退が決まった試合後には後輩たちへの感謝の言葉を口にし、今後については「このW杯だけを考えてやってきたので、この先のことはまったく考えてなくて、ちょっとゆっくり考えたいなと思います」と話すにとどめた。

以下、一問一答。

-負けてしまったが

「まあ悔しさが大きいですけど、今日一生懸命戦った素晴らしい後輩たちと勇気を持ってPKを蹴った選手たちを、みなさんたたえて欲しいなと思います。

日本のために勇気を振り絞って勇敢に立ち向かったその姿は僕自身本当に誇りに思いますし、彼らがこの経験を今後の日本のサッカーに確実につなげてくれると、僕は確信を持って言えます」

-今日は先制したが

「本当に素晴らしい試合をしたと思います、お互い。日本もしっかりと守備をして、ボールをしっかり握れるところは握れてましたし。僕も4大会経験してきて、確実に成長してきたなと。同じベスト16で3回敗れてはいるんですけど、全体を通したら確実に成長したなと言えます」

-壁をやぶるのに必要なものは

「今日はPKまでいったので、僕は少しの運だったと思います。クロアチアに劣っているとはまったく思いませんでしたし、やっていても自分たちの力を十分に発揮できていたので。もちろんトップに行くためにはたくさんのことをすべてにおいてレベルアップしないといけないですけど。まあみなさんも見ての通り今日は素晴らしいサッカー、自分たちのサッカーができたと思います」

-良いチームになっていたと思うが

「何度も言いましたけど、歴代最強のチームだと確信を持って言っていましたし、そのチームがここで敗退してしまうのは正直無念ですよね。無念でならないですけど、これがサッカーで、これが結果なので。この悔しさを後輩たちがしっかりと未来につなげてくれると思うし。

日本サッカーは確実に成長していると思うんです。今後よりいっそう成長させるにはJリーグを発展させなければいけない。僕も今、Jリーグでプレーしていて、ここにいる選手のほとんどがJリーグで育って、今海外でプレーしていて。とにかくみなさんのお住まいの地域に必ずJリーグのチームがあると思うので、応援してほしいなと。それをすごく伝えたい。Jリーグが盛り上がれば、選手も成長してモチベーションも上がりますし、そこからまた育って海外に行ったり、日本の代表に還元できる選手が1人でも多く出てくるように僕は願ってます」

-長友選手にとっての今大会は

「僕の集大成だと思います。僕のこの15年の代表人生のすべてかけると、僕の集大成と思って戦いました。自分のやってきたことにはまったく悔いはなくて、胸を張って、顔を上げて帰りたいと思います」

-もう1回(W杯)という気持ちはあるか

「ちょっと今は考えられないですね。ちょっとゆっくりいろいろ。僕はこのW杯だけを考えてやってきたので、この先のことはまったく考えてなくて、ちょっとゆっくり考えたいなと思います」

-ベテランとしてチームを鼓舞してきた

「自分がやってきたことが正解か分からないですけど、素晴らしいチームをみんなが見せてくれたし、日本中に勇気と感動を届けられたと思う。そういった意味では自分も少しは貢献できたと思うので、自分のやってきたことには後悔はなく、また強い気持ちで前に進みたいと思います」

-新しい景色は見えた

「後輩たちが見せてくれたと思います。確実に日本サッカーが成長したなということを、後輩たちがたくましさ、魂こもった戦いで見せてくれたので。僕はもう新しい未来を見たと確信しています」

-試合後、チームメートに何と言葉をかけたか

「感謝しかなかったです。こんなヘタなおじさんを生かしてくれたのは後輩たちだし、最高の監督森保さんだし。自分の中では感謝しかなくて。PKを外してしまった(浅野)拓磨とか(南野)拓実が泣いていたんですけど、勇気を持って蹴ったことを称賛しました。彼らは強いなと。彼らは自分から手を上げて蹴ると言った、その勇気を僕は誇りに思うし、彼らに感謝したいです」

-長友選手自身が涙する時もこれまでにはあった。そこから立場が変わって、今の仲間たちをどう見ているか

「もちろん悔しさはあるんですけど、後輩たちが新しい景色を見せてくれた、未来を見せてくれたと思います。日本サッカーは確実に世界と戦えると自信を持って言えるし。今回ドイツとスペインを破って1位突破して、クロアチアともまったくひけを取らないサッカーをしていた。PKで負けてしまったのは、PKは運というのもあるので。すべてが実力ではないと思うので。この後輩たちをたたえてほしいですし、このPKを蹴った勇気ある選手をみなさんたたえてほしいと思います。なかなかあんな勇気は出せないですよ」