ワールドカップ(W杯)H組第3戦、日本はポーランドに0-1で敗れたが、1点を追う終盤にパスを回して時間稼ぎする「安全策」を敢行。同時進行のセネガルがコロンビアに敗れたことで、今大会から採用されたフェアプレーポイントによる順位決定が初めて適用され、2位に滑り込んだ。

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 1次リーグ突破に苦しんだあのメッシは、突破を決めインスタグラムにこう書いた。「いい時も、悪い時も、アルゼンチン人であることほど、素晴らしいことはない」と。

 横にしか動かないボールを目で追い、どこかもどかしそうな表情で淡々と0-1で負けることを、突破のために遂行した選手たち。そして、それを強いた西野監督が会見で漏らした複雑な思い、選手への気遣い。見て聞いたから思う。批判もあるだろうが、これは「あり」だと。

 決勝トーナメントには進んだ。最優先するべきはそこ。潔く散るより、不格好でも批判されようとも、次に進んだ方がいい。

 日本は川島永嗣選手(35)のミスでもそうだったが、どうしてもネガティブな方向にばかりに話題がいく。スポーツマンシップ、正々堂々、いろいろな意見があるのも分かる。ただ「いい時も、悪い時も」、どんな時でも日本代表とともにある、4年に1度、W杯のブームではなく、いつもサッカーとともに日本を感じられる世の中になってもらいたい。【八反誠】