今季からジョゼ・モウリーニョ監督(53)が就任したマンチェスターUが、かつての輝きを取り戻し始めている。

 27日にアウェーで行われたハル戦も、後半ロスタイムに18歳のFWラッシュフォードが値千金の決勝ゴール。1-0で勝利して、開幕からの連勝を3に伸ばした。

 その劇的ゴールのさなか、個性的なヘアスタイルから「マンUのモップ男」とも呼ばれるベルギー代表MFマルアン・フェライニ(28)が、年配の女性を人混みから救出。その行動が称賛されている。

 ユーロスポーツ(電子版)が写真付きで報じたところによると、ラッシュフォードが得点直後、スタンドのマンUファンの方へダッシュ。客席へ飛び込んでサポーターたちと抱き合った。

 チームメートも次々と駆け寄り、押しくらまんじゅうのような状態となった。しかし輪の中心で年配の女性が文字通り押しつぶされそうになっているのをフェライニが発見。仲間やファンをかき分け、女性を引っ張り出した。

 この様子がSNS上で伝えられると「フェライニによる品格のある振る舞い」「心の琴線に触れる騎士道精神のあらわれ」などとファンから絶賛された。

 フェライニは自身のツイッターには女性を助けたことについてひと言も触れず、ただ仲間が喜ぶ写真を掲載。勝ち点3を取ったことを喜んだ。ユーロスポーツは謙遜するような姿勢についても「何て男だ!」とたたえている。

 あるファンはフェライニの行動について「チームメートをかすめるように通りすぎ(brushed past)、女性サポーターを救出した」と記した。「brush」には「はけ」という意味もあり、まさしくモップ男の面目躍如だと、ちょっとクスっと笑ってしまった。

【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)