ヘビーメタル界の重鎮「アイアンメイデン」のメンバーたちが23日、米テキサス州ダラスでサッカー(英国人の彼らが言うところのフットボール)を行った。

 米ツアー中の同バンドは23日夜にライブを控えていたが、直前に近くのグラウンドに集合。「FCメイデン」として、MLS・FCダラスの職員たちとサッカーの試合で対決した。

 23日は最高気温33・9度にも達する暑さ。それでもアイアンメイデンのメンバーたちは、ライブ直前にそんなに体力を消耗していいのか? というほど本気でボールを追いかけた。FCメイデンは1-4で敗れたものの、試合後には満足そうな表情をみせた。

 彼らの「フットボール愛」は本物だ。バンドの伝説的なベーシスト、スティーブ・ハリスは、10代の頃はウェストハムのユースチームに所属。将来を嘱望される選手だった。

 ハリスは御年61歳だが、まだまだ精力的にピッチに立つ。米CBSのインタビューに「ああ、僕らはサッカーとは言わないんだ。なぜなら足(フット)で蹴るからね」と笑わせた後「フットボールが好きなんだ。今年はすでに欧州で4試合やったし、前回のツアーでは10試合戦ったよ」と説明した。

 この日の試合は関係者以外には知らされないものだった。だが、どこから聞き付けたのか、何人かの熱狂的ファンがグラウンドに集結。サインや記念撮影をしてもらう幸運にも恵まれた。CBSの映像を見ると、和やかな雰囲気の中、メンバーたちもリラックスできたようだった。

 【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)