英メトロ紙のある読者が、この新聞あてに送った投書が話題になっている。「女の子みたいにサッカーをするということ」という、一見バカにしたようなタイトルで、テレビで女子の「イングランド-ドイツ戦(11月23日、ロンドン)」を観戦した時の感想をつづっている。

 その内容が、男子のサッカー選手がハッとさせられるようなものだったので、ここに紹介したい。


 「私はテレビで、女子のイングランド-ドイツ戦を見ました。なぜあんなものを放送するのでしょうか? 女性にサッカーはプレーできません。彼女たちは基本的なルールですら、理解していないのですから。


 だって彼女たちはタックルを受けても、すぐに立ち上がって、プレーを続けるんですよ。ケガを負ったようなふりも、わざと倒れ込んだりもなし。相手を退場に追い込まないのです。コーナー付近で、レスリングのようにもつれあって戦ったりもしません。


 中でも最悪なのは、審判に食ってかかったりしないことです。男子のプレミアリーグを見ている誰もが知っていることですが、そんなのはサッカーのやり方ではありません」


 読んだ皆さんはもうお分かりだと思うが、この投稿は女子サッカーをバカにしているわけではない。わざと倒れたり、審判に抗議するのが当たり前のようになっている男子サッカーを、軽妙なタッチで皮肉っているのだ。

 サッカー界ではマリーシア(ずる賢さ)が良いことのように扱われ、時には審判の見ていないところでの反則行為が推奨されることすらある。だが、このような投稿を読むと、フェアプレーの意義について考えさせられる。

 理想は、ロナウド(Rマドリード)やメッシ(バルセロナ)のように、姑息(こそく)な手段を使わなくてもぶっちぎりで世界一のプレーができるのが1番ですよね。