今月5日に65歳の誕生日を迎えたBミュンヘンのウリ・ヘーネス会長が、ドイツ誌「スポーツビルト」のインタビューで、選手に対しロッカールームでもドイツ語を話すよう要求している。チームの結束を高めることが狙いだという。

 ヘーネス会長はインタビューの中で「簡単なことだ。選手はドイツ語を学ばなければならないし、これを規則としなければならない。もし破るのであれば罰金が待っている。これを正式に実施するため、我々は近いうちにスポーツディレクターを探し出すつもりだ」と話しており、さらにこう持論を展開している。

 「言語はチームを結びつけるものだ。言葉が欠けていれば、“完璧なグループ”になることはない。もし私が選手として中長期的に1つのクラブにとどまることを考えているならば、『言葉を学ばなければならない』と思うだろう。もし言葉を学ばないのであれば、それはつまり、私がそのクラブを(次のクラブへ移籍するまでの)踏み切り板と考えているか、もしくは引退を目前に控えているというシグナルだ」

 大衆紙「ビルト」によれば、Bミュンヘンは選手にドイツ語を習得させるため、語学コースを提供しているという。しかし「フランス語やポルトガル語だけを話していてはだめだ。チームにとって良いサインでは決してない」と、名指しでの批判は一応避けたヘーネス会長だったが、彼が特定の選手に対して不満を持っていることは明らかだ。

 なお、ビルト紙が独断でつけた、Bミュンヘン所属外国籍選手のドイツ語能力採点は下記の通りとなっている。(1が最高、6が最低)


採点1:アリエン・ロッベン

採点2:ロベルト・レバンドフスキ、ダビデ・アンチェロッティ(コーチ)

採点3:ハビ・マルティネス、シャビ・アロンソ、フランク・リベリー、ラフィーニャ

採点4:フアン・ベルナト、チアゴ、カルロ・アンチェロッティ(監督)

採点5:アルトゥーロ・ビダル、ドゥグラス・コスタ

採点6:レナト・サンチェス、キングスレイ・コマン


 Bミュンヘンは3日にカタールでの合宿を開始し、そこには「休憩!水を飲め!」とドイツ語で叫ぶアンチェロッティ監督の姿があったという。辣腕で知られるヘーネス会長が直々に下した指令であるだけに、今後チーム内でドイツ語がどれだけ浸透していくのか見ものだ。