香川真司が所属するドルトムントのチームバスが、欧州CLモナコ戦の直前に爆発物で襲撃された事件から、丸3日が経過した。しかし、これまでのところ現場からは有力な手がかりが見つかっておらず、真犯人逮捕には至っていない。

 ドイツ時間14日夜に大衆紙「ビルト」の電子版が報じたところによると、重大犯罪における情報の収集および分析を専門とするドイツ連邦刑事局は、12日午前から調査を開始。そして捜査官の1人がビルト紙の取材に対し、「すべての状況を整理した結果、今のところ我々は、極右過激派の出身者が犯人であると考えている」と回答したという。

 実は13日夜、ベルリンの地元紙「ターゲスシュピーゲル」に、匿名のEメールが1通届いていた。同紙によれば、Eメールの差出人はドルトムントのチームバス襲撃を「最終警告」としており、さらに「4月22日に大虐殺が行われ、色鮮やかな血が流れる」ことを予告しているという。この4月22日とは、右派政党AfD(ドイツのための選択肢)に反対するデモが行われる予定の日であり、つまり上述のEメールは、これに参加する人々への脅迫を意味する。

 ビルト紙によれば、当局は現在このEメールについて調査中とのことだが、いわゆる“通りすがり”の犯行である可能性が高く、ドルトムントを襲った実行犯との関連性は見当たらないようだ。

 様々な情報が錯綜している今回の事件。いずれにしても、一刻も早く犯人が逮捕されることを願うばかりだ。