ドイツ西部ノルトライン・ウェストファーレン州、ニーダーライン地区のクライスリーガB(9部に相当)で、主審の情けにより試合が終了するという出来事があった。

 11月11日、SVシュワフハイムの2軍チームは、隣町に拠点を置くGSVメールスの2軍と対戦。地元紙「デア・ウェステン」によると、メンバーが8人しか集まらなかったSVシュワフハイムの守備陣も序盤こそ奮闘していたものの、開始10分に先制点を奪われたのを皮切りに、15分まで毎分失点。前半終了時には1対18というとんでもないスコアになってしまったという。

 後半に入ってもGSVメールスのゴールラッシュは一向に収まる気配がなく、25点目が決まった後半13分、ついに主審は同情心からホイッスルを吹き鳴らし、試合はそこでノーサイドとなってしまったようだ。

 同紙によれば、“お祭り状態”だったGSVメールス側は試合の続行を希望していたそうだが、それも無理はない。第14節終了時の現在、同クラブは16チーム中11位と下位に沈んでおり、10部へ降格する14位とは勝ち点差が8しか離れていない。今のうちにゴールを荒稼ぎし、得失点差で他クラブよりも優位に立ちたいと考えるのは当然のことだろう。

 なお、この試合で最多の10得点を決めたGSVメールスのデニス・レルヒェ選手は、一気に得点ランキング2位に浮上。一方、大敗したSVシュワフハイムだが、この翌週に行われた最下位争いに4対3で勝利し、14試合で失点118と守備が崩壊しつつも、下から2番目の15位に浮上している。