今頃、ホッフェンハイムの首脳陣は何を思っているのだろうか。

専門誌「スポーツビルト」が報じた内容によると、ブンデスリーガ1部デビューから5試合で8得点を決めるなど、飛ぶ鳥を落とす勢いのエアリング・ハーランドが、かつてホッフェンハイム下部組織の練習にテスト参加していたという。

同誌によれば、ハーランドが招待されたのは2016年のこと。当時ホッフェンハイムでスカウティングを担当し、現在はブンデスリーガ2部ハンブルガーSVでスポーツディレクターを務めるミヒャエル・ムッツェルが、ハーランドにU-16チームでの練習参加を打診した。幹部の評価は上々だったようで、特にシュート練習の際には「まるでゴールネットを破るつもりだったかのような」力強さだったという。

そんな彼らが物別れに終わってしまったワケは、ズバリ「お金」。ホッフェンハイムが定めた内部規定では、U-17の選手に出せる額は最大で月2000ユーロ(約24万円)だったが、ハーランド側はこれを大きく上回り、月額5000ユーロ(約60万円)を要求してきたようだ。

獲得を見送られたハーランドはその翌年、祖国ノルウェーの強豪モルデFKに移籍。スポーツビルト誌は「それからたった2年後、ザルツブルクへ移籍金800万ユーロ(約9億6000万円)でハーランドは旅立っていった。月5000ユーロを2年間払っていたとして、その67倍の移籍金になった」と記事を結んでいる。