現役時代にドイツ代表やバイエルン・ミュンヘンで主将を務め、数々のタイトルを獲得してきたフィリップ・ラーム氏が、コロナ禍について語った。

専門誌「スポーツビルト」のインタビューに応じたラーム氏は、無観客という条件の下で再開されたブンデスリーガについて意見を求められた際、「今はいわゆる“非常事態”で、我々全員がこの状況を体験しているさなか。僕にとってサッカーとはお祭りであり、選手がマスクを着用してホテルにこもらなければならなかったり、ガラガラの観客席の前で試合をするといったようなものではない。多くの人が現状についていけないのもわかるし、サッカーの楽しさが今は制限されている。でも、さっきも言ったように、この状況は“非常事態”なんだ」と回答したという。

また新型コロナ感染拡大にともない景気の悪化が懸念される中、移籍金や選手の年俸が今後暴落する可能性もささやかれている。しかし同氏は「個人的な考えだけど、それはコロナ危機による一時的なものじゃないかな。経済は再び良くなってくれると確信しているし、それらの金額もまた上がっていくと思う」と、見通しを語った。

そして年俸に上限を設ける案に関しては「米国では昔からある制度で、NBAファンである自分も以前から知っている。サラリーキャップというモデルは、確実に我々のところでも議論されていくだろう。ただし、サラリーキャップ制に移行することがどれくらい良いのか、現時点で僕はまだ判断できない」とコメントした。