マンUに、ぜ~んぶ見せます。G大阪は14日、初戦となる準々決勝アデレード戦に臨む。13日は試合会場で会見を行い、西野朗監督(53)が自慢の攻撃サッカーを貫く決意を見せた。ACL決勝では2戦合計5-0と圧倒した相手だが、あくまでベスト布陣で挑む。準決勝に進めば激突するマンチェスターUは世界最先端の分析システムで丸裸にしてくるが、G大阪は手の内を隠さず、三たび圧勝で欧州王者に挑戦状をたたきつける。

 隠すものは何もない。この日の公式会見で、西野監督は「技術、戦術すべて出し切ることが次につながる。ACLでは攻撃サッカーを発揮できたし、うちは守りきることはできない。ACL決勝以上の内容を見せたい」と宣言した。2戦合計5-0とACL決勝で圧勝したアデレードには今回も勝って当然だが、主力の温存はしない。

 システムは西野監督が「最近1番いい形」と評価する4-5-1。右ひざ半月板損傷から復帰するMF二川も含めて先発はベスト布陣だ。勝てば対戦が実現するマンUは15日に来日するが、世界200カ国以上で中継されるG大阪初戦の映像をもちろん見る。約300万円もする世界最先端の解析システム機器を使い、G大阪の各選手の特徴を丸裸にしてくる。

 それでも、MF遠藤は「今までやってきたことを明日(14日)もぶつけるだけ。スタイルを崩す気はまったくない」と言い、MF橋本も「G大阪らしさを出したい」と力を込めた。アデレードに三たび圧勝することで、欧州王者に挑戦状をたたきつける。世界基準のクラブへ飛躍するために、G大阪の戦いがいよいよ始まる。【北村泰彦】

 ◆マンチェスターUの分析システム

 オーストラリア製のシステム機器を使っており、試合中にクロスの数やボール保有率など各種統計を出すことが可能。試合後にはどの選手から何本パスが通ったかなど、より細かなデータも出せる。価格は機能によって違うが、最高で約300万円。日本で同システムを販売するフィットネスアポロ社によると、Jリーグで使用しているクラブはない。