日本代表FW本田圭佑(29=ACミラン)が買収し、実質的なオーナーとなったオーストリア3部SVホルンのトライアウト(入団テスト)が6月30日、都内で行われた。約100人が参加。本田が指示したメニューをこなし「海外組」への夢を追った。

 ホルンの選手選考と同時に、水面下でユース(高校生)のチーム設立に動いていることも判明した。拠点は関東となる見込み。これでホルンを頂点にユース、そして東京・清瀬市内と大阪・摂津市内で傘下のチームとして活動するジュニアユース(中学生)、全国に展開中のスクール(小学生以下)と、育成からトップまでピラミッド型の組織が完成することになる。

 自身のスクールをひとつの出発点に、子どもたちの強化、海外でプロとしてプレーする道筋を通す。ただ、これも壮大なプロジェクトの序章に過ぎないようだ。ホルンの神田康範最高経営責任者兼副会長は「本田選手には大きな夢として、世界一のサッカー組織をつくりたいという思いがある」と一端を明かした。本田の目指す先は、いつどのステージでも「世界一」。その哲学をまずピラミッド型組織を舞台に注入する。