12月1日にコロンビアのメデジンで行われる南米のカップ戦コパ・スダメリカーナ決勝に出場する、ブラジル1部シャペコエンセの選手ら81人を乗せ、メデジンに向かっていた飛行機が墜落したと29日、ブラジルの大手メディアグローボなど各国の複数メディアが報じた。

 グローボは、GKフォルマン、DFアラン・ラスケルら6人の負傷者が現場から救出されたが、GKダニーロは病院への搬送中に死亡。ラスケルは左足を骨折したほか、骨髄に達する可能性のある深いけがを背中に負ったという。

 遠征メンバーには12年にC大阪、13、14年に千葉に所属し、13年に22得点でJ2得点王になったFWケンペス(34)、05年に柏、07年から10年までAマドリードに所属したクレーベル(35)、10年に京都に所属したDFチエゴ(30)、川崎Fに昨年在籍したMFアルトゥール・マイア(24)が入っていた。監督は09年に神戸を率いたカイオ・ジュニオール監督(51)が務めていた。

 クラブのホームページによると、当初、チームがあるサンタカタリーナ州からメデジンにチャーター機で直行する予定だったが、航空会社に拒否され、サンパウロのグアルーリョス空港からボリビアのサンタ・クルス・デ・ラ・シエラ空港を経由し、メデジンに向かうルートを取らざるを得ず、今回の事故に巻き込まれた模様だ。

 飛行機は午後8時15分にボリビアを離陸後、同9時33分に管制塔との交信が途絶え、コロンビアのアベホラル上空を飛んでいた同10時15分に墜落したとみられるという。落下の原因は電気系統の故障とみられており、グローボによると、機長は不時着を覚悟し、不時着した際の爆発を防ぐため、墜落直前に燃料を放出していたという。

 飛行機は、山間部の間にある山の中に墜落した。グローボ電子版のリアルタイム速報によると、既に60人の遺体が回収されたが、救助隊は大破した機体の中に、まだ15人がいるとみて懸命の捜索を続けてるという。

  シャペコエンセは1日にメデジンのエスタディオ・アタナシオ・ヒラルドで開催予定の、ナシオナルとの決勝戦に出場予定だったが、南米サッカー連盟(CONMEBOL)は、決勝戦を含め、コパ・スダメリカーナに関する全ての活動を停止すると発表した。