ケルンの日本代表FW大迫勇也(26)が、目の覚めるような豪快な一撃を見舞った。

 FW原口元気(25)のヘルタを相手に前半6分、MFレーマンの縦パスを受けた大迫はペナルティーエリア外、左45度、約20メートルの距離から右足でミドルシュート。これがGKヤルステインの手を弾いてゴール右上へ決まった。

 今季6ゴール目。立ち上がりの大事な時間帯に幸先良く先制したケルンは、前半35分、今度は大迫がペナルティーエリア左でボールをキープし、中をよく見てグラウンダーのセンタリングを送り、FWモデステが左足で加点。大迫の1得点1アシストの活躍で、ホームのケルンが完全に主導権を握った。

 ケルンは前半37分にもモデステが加点し、前半を3-0として折り返すと、後半にはヘルタの反撃に遭ったが、4-2で逃げ切った。ケルンは6試合ぶりの勝利で、大迫はフル出場した。

 豪快な先制点のシーンについて大迫は「まぁ思いっきり打とうと、コンパクトに振ることだけを意識しました。今日2トップでやることができたので、ゴールに向かってくことが大事かなと思ったので」と振り返る。ゴール直後にはモデステとともに「空手」のパフォーマンスも披露。「いや、もう勝つことだけですよ。チームがうまくいかない時は、誰かがスーパーなプレーをしたり、誰かがチームを助けるプレーをしないと、なかなか流れは変わらないので。でも今日こうやってみんなでまとまって勝つことができて良かったですね」と喜んだ。

 W杯アジア最終予選のUAE戦(23日=日本時間24日)に向けて弾みをつけるファインゴール。それでも大迫は浮かれることなく「また別なのでね、代表は。役割も違いますし。本当に結果だけを求めて、戦いたいなと思います」と、気持ちを引き締めていた。

 大迫に対するビルト紙の評価は6段階の1(最高点)だった。ケルンは勝ち点37の6位につけている。(鈴木智貴通信員)