今季よりベローナに入団したばかりの元イタリア代表FWアントニオ・カッサーノ(35)が、現役引退の意思を即日撤回した。

 カッサーノは合宿地で家族のことが恋しくなり、サッカーを辞めることを考えた。18日の午前中にこのニュースが流れ、午後に記者会見が開かれることになっていた。しかしクラブの会長や監督と話し、それを思いとどまることを決めた。

 同日夕方に開かれた記者会見でカッサーノは「サッカーを引退しようとバカなことを考えてしまった。実行していたら、これまでの人生で最悪のことをやってしまっていただろう。しかし俺は家族のことが恋しかったんだ。それで会長たちが、家族をここ(合宿地)へ呼び寄せてくれ、このまま続けていく意欲を私に取り戻させてくれた。妻には『子供たちと私は、あなたがサッカーをしないのを見ることはできない』と言われた。これらのことは私に18年間持ったことのなかった力を与えてくれた。この賭けに勝って、素晴らしいシーズンにしたい」と話した。(波平千種通信員)