日本代表FW本田圭佑(31)が、新天地で世界平和を願いピッチに立つ。メキシコ1部パチューカは18日、クラブ施設でシーズン開幕に向けたイベントを開催。本田を含む新加入選手6人がサポーターら約2000人にお披露目された。その後、本田だけの会見が行われ、移籍の理由、背番号2に込めた願いなどを初めて自らの口で語った。

 背番号を2にした本田は「2はそのままピース(サイン)」と、日々祈る世界平和につなげた。会見を聞いて、そういうことだったのかと思った。

 14日の契約直後に更新されたパチューカの公式ツイッターの動画で、本田は最後に左手でピースサインをした。本田を取材して12年になるが、誰もがやるこのポーズはあまり見たことがなかった。違和感を覚えた。翌日の記事には「Vサイン」と書いたが、この時には平和を祈る新しい背番号が決まっていた。記事は「ピースサイン」とするべきで、何番か? そのヒントも与えてくれていたのだ。

 世界平和を口にし、行動するようになったのは30歳になった昨年あたり。サッカー教室で世界中を回り、貧困などの現実を見て、子どもたちが平等に夢を追うことができるようになるための「教育」や「道徳」の先に「世界平和」を追求し出した。世界で触れ合う子どもたちと同じような年ごろの子を持つ父親であることも、そう考えるようになった背景にある。【八反誠】