開幕戦でレスターFW岡崎慎司(31)が強豪アーセナルからゴールを挙げた。1点を追う前半5分に左クロスの折り返しに、相手より先に反応してのヘッド弾。海外でのリーグ開幕戦6度目の出場で、4回目のゴールと“開幕男”ぶりを見せつけた。試合は岡崎がベンチに下がった後に逆転されて3-4の黒星となったが、とにかく結果がほしい岡崎にとっては、新シーズンにも日本代表にも弾みがつくはずだ。

 岡崎が幸先よく、ゴールという結果を出した。ゴール前中央に折り返されたボールに、相手より先に反応し、より高く跳んで頭でとらえた。敵地で開始早々に先制点を奪われた悪い流れを断ち切った。「練習からゴールが取れていたので、点が入るかなという感覚はあった。ああいう形では考えていなかったけど、良かったですね」は、本音だろう。

 昨季のリーグ初得点は10月下旬だった。出番に恵まれない時期もあり、通算3得点に終わった。「早く点を取れるに越したことないけど、やっぱり続けられるようにしたいですね」。今季から20歳のナイジェリア代表FWイヘアナチョが加入。この日は途中出場だったが、ポジション争いは激化する。「信頼を勝ち取るためにはシーズン2けた(得点)取るくらいの勢いがほしい」と危機感を募らせる。

 一方で、手応えも得ている。積極的にゴール前に走り込み、前半32分にも惜しいヘディングシュートを放った。「ゴール前に入っていける力を出せていた。今までとちょっと違う感じでできていたんじゃないかと思う」。何よりも開幕戦という大一番で、4度目のゴールという勝負強さが頼もしい。それも今回はアーセナルという難敵相手だから価値がある。

 日本代表は勝てばW杯出場が決まるオーストラリア戦が31日に控える。「(それまでに)あと2試合あるので、そこで自信を持っていけるように頑張っていきたい」。岡崎の貪欲さが日本代表に力強さを与えるはずだ。(山中忍通信員)