サウサンプトンDF吉田麻也が土壇場で決勝点を演出し、ホームでウェストハムに3-2で競り勝って今季初白星を挙げた。

 サウサンプトンは前半11分、MFレドモンドのスルーパスからFWガッビアディーニが左足で流し込んで先制。同33分には相手MFアルナウトヴィッチが一発レッドで退場となって数的優位に立ち、同38分、MFデービスが倒されて得たPKをMFタディッチが左足で真ん中に蹴り込んで2点リードとした。

 同45分、後半29分とレーバークーゼンから移籍のFWエルナンデスにともにこぼれ球を押し込まれて同点に追いつかれたが、ドロー寸前の同ロスタイム、MFウォードプラウズのアーリークロスに前線に上がっていた吉田が頭を合わせにいったが、この競り合いでDFサバレタのファウルを誘ってPKを獲得。これを交代出場のFWオースティンが右足でゴール右へ流し込み決勝点を奪った。

 吉田は「(前節でのミスがあったので)とにかく下に叩きつけることだけを意識していたら後ろから押されて、(バランスが崩れて)ボールは上に行っちゃいました(苦笑)。点を取れる場面でヒーローになり損ねたかなと(笑)。でも、勝ち点3を取れてよかったと思います」と相手ファウルを誘ったシーンを振り返り、勝利を喜んだ。

 ただ、数的優位に立ってからの2失点に関しては「振り向きざまにあれだけ強烈なシュートを(アントニオに)打たれたのは驚いた部分もありますけど、あそこで振り向かせて打たせてはいけないし、2点目にしても僕のポジションニングが良くなかった。クロスもフリーで上げさせてしまった。チチャリート(エルナンデス)が決めたシュート自体は彼のポジションニングを褒めるべきだと思いますけど、その前の部分は防げたんじゃないかと。全体的にはあの2つの場面しかチャンスは作らせていないので悔しさもあります。改善しなきゃいけない点を改善して、来週は(リーグカップ戦を含む)2試合あるので、もっと良くしていかなきゃいけない」と反省した。(山中忍通信員)