パチューカの日本代表FW本田圭佑(31)がグアダラハラ戦(ホーム)にトップ下で移籍後初先発したが、チームは1-3で完敗した。未勝利で最下位だった相手に退場者も出し完敗。本田も得点に絡めず後半26分で交代した。日本代表への不要論を歓迎し、巻き返しを期すが、その1歩目でつまずいた形だ。

 本田が初先発し、トップ下に入ったパチューカが最下位で未勝利だったグアダラハラに負けた。ホームで1-3の完敗。前半だけで3失点し試合はほぼ決まった。後半26分に本田は交代。その7分後に、アロンソ監督が相手選手を小突き、退席処分となった。いいことなし。試合後は、プレーそのものには言及しなかった。

 W杯出場決定後のクラブでの初戦だった。日本代表では消化試合だった5日のサウジアラビア戦で前半45分限定のプレーだったが、散々のデキ。「全然ダメですね。何を言っても言い訳になる」と話し、同国からパリ経由でほぼ丸1日かけてパチューカへ。日本に戻っていたことで、西回りで地球1周し職場復帰した。長距離移動、時差、標高の違いと初めて経験することばかりだったが、何事もなかったようにピッチへ。ただ、特に何かをなし得たわけでもなくチームは惨敗。結果は最悪だった。

 日本代表での不要論に自ら触れ、パチューカに戻るとすぐツイッターで「『もう代表に必要ない』とか他にも厳しい声をありがとうございます」と感謝した。厳しい声も力に替えて、突き進んできた過去がある。ただ、この結果が続けば、不要論はさらに広がり、ありがとうと、本当に去ることも現実味を増してくる。それをはね返すには、説得力のない結果になった。

 1つ、ポジティブな材料もある。代表直後の一戦で先発したこと。それも望むトップ下で。代表を離れる前には「新しい環境から一からスタートしてやっている。しっかり結果を出し続けて、試合に出続けたい」と話していた。ベンチに座り続けたACミラン時代よりは前進している。プレーで証明する場はあるのだから。